その原因はさまざまですが、自分の意思と無関係におしっこがもれてしまう尿失禁は、加齢や出産に伴う尿道など筋力の衰え、脳血管機能や膀胱炎、結石などによる尿道の機能低下やストレスがあります。
「人前でもらしたらどうしよう」などといった不安がかえって悪化させてしまう例もあります。精神的な面によることも関係あります。症状により「腹圧性」「切迫性(急迫性)」「溢流性」の3つのタイプの尿失禁に分けられます。
「腹圧性尿失禁」 |
女性に多く、出産などで骨盤底筋群が緩んだり、肥満によって膀胱や子宮が圧迫されたり、加齢とともに女性ホルモンの分泌が低下して尿道括約筋が弱くなり、尿道を締めにくくなるために尿漏れを起こしてしまう。くしゃみ、咳、急に立ち上がった時、激しく怒った時などによく尿がもれてしまう。 |
「切迫性尿失禁」 |
男性や高齢者に多く女性では「腹圧性」についで多い。膀胱の容量が少なく、尿がある程度たまると急に尿意をもよおし勝手にもれてしまう。一日に10回以上トイレにいくほどの頻尿があり、我慢出来ずに尿漏れを起こす。男性では前立腺肥大、女性では膀胱炎が原因になることがある。 |
「溢流性尿失禁」 |
前立腺肥大で尿路の下部が狭くなり排尿困難を起こした場合や子宮がん、直腸がんなどの手術、糖尿病やアルコール中毒などで膀胱の末梢神経が障害を受けた場合などに起こる。膀胱内の尿は細菌が繁殖し易く尿路感染症を引き起こし、腎臓にも悪影響を及ぼす。常に残尿感があり、尿が溢れるようにでます。 |
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